白、黄色、緑、ピンク、赤、茶色、オレンジ、黒・・・
これは何の色だと思いますか?咲いた~、咲いた~と歌にもある「チューリップ」ではありません。
実は、精液の色は、こんな色に変化することがあるのです。

精液の正常な色は白

みなさんご存じの通り、正常な状態では、精液は白色です。海外では、grayish white(灰色がかった白色)なんて表現されています。 

実は、精液の色は健康状態や食事などで変化することがあります。
以前のブログ「精子が黄色いのは病気なの?」で、精液が黄色い場合の原因についてご紹介しましたが、今回は、その他の様々な色についてご紹介していきます。

精液の色と、考えられる原因まとめ

まず、精液の色が変わる原因について、表にまとめてみました。

精液の色が変わる原因についてのまとめ表

いかがでしょうか。
ではここからは、この中から特に注意したい病気と、精液の色の関係についてご紹介していきます。

膿が混じると、精液が黄色や緑色になる

精液中に膿(白血球)が大量に混入すると、精液の色が黄色や緑色になります。これを、膿精子症といいます。細菌感染により、精液から悪臭がする事もあります。原因には次のようなものがあります。

  • 性感染症(STD
  • 前立腺炎

性感染症が疑われる場合は、クラミジアなどの感染の可能性もあるため、医師の診察を受けてください。不妊症の原因となる場合もあります。

 また、前立腺炎になると、排尿痛や排尿困難、陰部の不快感などの症状が出ることがあります。前立腺炎は、抗菌薬(抗生物質)で治療をすることができます。

肝臓が悪くなると、精液が黄色くなる

肝臓の機能が悪化すると、黄疸(おうだん)が出ることがあります。
黄疸は、体内にビリルビンが過剰に蓄積されると起こります。ビリルビンは、肝臓が赤血球を分解するときに出てくる黄色がかった色素です。ビリルビンが体内に蓄積されると、皮膚や白目が黄色くなるとともに、精液が黄色くなってしまうのです。

 黄疸が起こるには、以下のような原因があります。

  • 肝炎
  • アルコール性肝疾患
  • 胆石または腫瘍による胆管閉塞
  • 薬物による中毒反応

場合によっては、重大な病気が隠れている可能性があるので、注意が必要です。

血液が混じると、精液が赤っぽい色になる

精液に新鮮な血液が混じると、精液がピンクまたは赤くなってしまいます。また、古い血液が混じると、精液が茶色やオレンジ色になってしまいます。 

精液に血が混じった状態を、血精液症といいます。
実は、ほとんどの血精液症は原因不明なのです。若ければ高校生でも起こることもありますし、中高年からご高齢の人まで誰でも血精液症になる可能性があります。
原因の一つとしては、精液の一部を作っている前立腺は血流の多い臓器であり、射精とともに前立腺の細い血管から出血している可能性が考えられています。
多くの症例は、自然に治ってしまうのですが、ご高齢の方のほうが治るまでに時間がかかります。

ただし、血精液症が起こる場合で、注意が必要な場合があります。
それは、前立腺がんのような悪性腫瘍が原因となる場合があるからです。ご高齢の方や、排尿に異常を感じている人は、医師の診察を受けることをお勧めします。

重金属の影響で、精液が黒くなる

これは論文を読んで私も初めて知ったのですが、血中の高レベルの重金属(鉛、マンガン、ニッケル)が精液を黒い色に変色させることがあると報告されています。汚染された食品や水、そのほか環境要因に曝露されることにより、精液が黒くなってしまうのです。

 また、脊髄損傷で長期間射精できていない場合にも精液が黒くなる可能性があると報告されています。これも、精嚢や前立腺内の古い出血が原因となっているようです。ちなみに、私は黒い精液はいまだに一度も見たことがありませんが、精液が黒くなったらさぞかしびっくりすると思います。

その他の原因

他にも、アルコール摂取や薬物、尿の混入、激しいセックスやオナニーなどでも精液の色が変わる可能性があります。色だけではなく、ドロッとした、ゼリー状になるなどの形状がかわることもあるのです。 

もしも、精液の色で気になる点がありましたら、ぜひ参考にしてみてください。 

また、精液の状態を知りたい場合は、精液検査で詳細に知ることができます。興味のある方は一度受けてみてはいかがでしょうか。
当クリニックの精液検査については、こちら をご覧ください。

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