日刊スポーツから取材を受け、性感染症について様々なお話をしました。
18日間に渡って掲載していただきましたので、順次ご紹介していきます。
早期発見、早期治療
性感染症に気をつけろ
パートナーを守れ!!潜伏感染に注意
皮膚粘膜の小さな傷から侵入した「性器ヘルペスウイルス」は、その後体内の神経節にもぐりこむ。
性感染症に詳しい「プライベートケアクリニック東京」名誉院長の尾上泰彦医師はこう話す。
「神経節に潜伏したウイルスは、何かストレスがあると再活性化してコピーを繰り返して増殖します。そして神経線維を伝わり皮膚粘膜へと上がってくるのです。そうして、症状を繰り返す“再発”の原因となります」
その後、症状を繰り返す元凶となる。
“寝ていたウイルス”が、ある日突然、目を覚ましたら厄介だ。
「たとえば、疲労や心理的なストレス、日光の当たり過ぎや、離婚、配偶者との死別などさまざまです。なかにはセックスをしたことがストレスとなり再発した患者さんもいます」(尾上医師)。
再発が起きる前には、なんらかの兆しを感じるヒトもいるという。
「前触れとして腰が痛い、腰がつる、下腹が痛いなどと言う患者さんもいます。いわゆる違和感、不快感、鋭い痛みなどにも気をつけてください」(尾上医師)。
再発すると、水疱(すいほう=水ぶくれ)やびらん、痛み、かゆみなどの皮膚粘膜症状を起こすほか、そこからウイルスが排出されてセックスでパートナーに感染させる危険が高まる。
自身が感染源になってしまうので要注意だ。
ある40代の男性会社員の場合、年に数回再発を繰り返すという。
多くは潰瘍やびらんになって治療を受けている。
再発を治療して治った証拠の「治療痕」が性器にある。
「治療痕が再発を繰り返していることを物語っているわけです。再発は同じ部位に起こることが多いのです」(尾上医師)。
(日刊スポーツより許可を得て掲載)