男性不妊・メンズヘルス

射精障害の治療について

一人でなら射精できるのに、
腟の中で射精できたことが無い
セックスの途中で中折れしてしまう

射精障害で悩む人は意外に多い!?

単純に射精ができない、という状態だけでなく、マスターベーションでは射精できるのに、腟の中では射精できない、途中で中折れしてしまう、というような場合も射精障害の一種です。
近年、この射精障害、特に腟内で射精できない「腟内射精障害」で悩む方が増えてきています。

射精障害の治療

治療には練習が必要

腟内射精障害を治す特効薬はありません。
射精は勃起と異なり、単なる生理現象として自然に起こるものではなく、射精はそこに至るまでの行為が必要です。正しい射精を行うためには練習が必要なのです。
正しい方法で普段からマスターベーションを行っていないと、性交渉時に射精ができなくなることがあります。
重度の遅漏(腟内射精障害)を治すことは簡単ではないので、以下の方法を組み合わせて取り組んでいくことが必要となります。

射精にこだわりすぎない

最も重要なことは、パートナーの理解を得ることです。射精障害は、ありふれた病態であり、日本国内の男性不妊症の原因の7%をも占めることがわかっています。

セックスは「射精」がゴールではない

射精障害の治療は非常に困難です。そのため、二人で射精を求めすぎると、なかなか射精に至らないために、お互いの関係がギクシャクしてしまい、セックス自体を避けるようになってしまうこともあります。
あくまでも、挿入できていればセックスは成立しています。そのため、挿入している間のコミュニケーションや、ボディータッチを楽しむくらいの気持ちで接してください。逆説的に聞こえるかもしれませんが、射精にこだわりすぎないことが、射精障害治療の肝(きも)となってきます。セックスでは射精を求めるよりも、カップルとしての幸せを求めていきましょう。

パートナーに、射精障害について理解してもらう

女性側からすると、あなたが射精できないことを悲しく考える人もいます。また、悲しみの気持ちから、愛情が怒りへと変化してしまう場合があり、最悪の場合は二人の関係が、射精障害が原因となって破綻してしまう可能性さえあります。
射精ができなくても、愛情があれば、セックスを楽しむことができます。射精障害を治療していくためには、時間が必要です。あせらずに、取り組んでいくことが必要となります。

射精リハビリテーション

腟内射精障害患者の原因の過半数を占めているのは、不適切なマスターベーション(床オナ、皮オナ、足ピン、強く早い刺激)です。そのために、体内の射精のトリガー(射精のきっかけとなる刺激)が、セックス中の腟の刺激とかけ離れてしまっているために、セックスで射精ができなくなってしまいます。

つまり、マスターベーションが練習で、セックスが本番とすると、練習と本番で全く違う行為をしていることになってしまうのです。練習ではサッカーをしているのに、本番はスキーの競技をしろと言っているのと一緒です。そのため、簡単には治すことができません。

腟内で射精できるようになるには、マスターベーションの時も腟内と同様の刺激で射精できるようにトレーニングします。適切な刺激で射精できるように、「コツをつかむ」必要があるのです。
以下の方法を、根気強く続けて、適切な刺激で射精できるようにトレーニングする必要があります。

適切な刺激(腟内の刺激と同様)でマスターベーションをする

  • リラックスした姿勢で
  • ペニスの皮をむいて、亀頭部を露出させて、亀頭部から陰茎全体をなでるように
  • 早く動かしすぎず、強く握らず、上下の動きで射精に導く
  • 射精の回数は自分のペースに合わせて決めてもらってOKです。1日に3回しても、週に1回でも、自分の無理のない範囲で行ってください。
  • アダルトビデオは見ても結構です。実際の性行為中でも、自分の好きなイマジネーションを思い浮かべていただいて、射精に集中してください。

マスターベーション用のグッズを使う

  • 腟の刺激に似せたマスターベーション用のグッズで練習をします。正しいマスターベーション方法を始めていく「きっかけ」としては有効な方法です。
  • マスターベーション用のグッズには1回使用限定で使い捨てのものや、複数回使えるものもありますが、どのようなタイプでも結構ですので、緩めのものを使用することがおすすめです。

腰を動かして射精する練習

  • マスターベーション用グッズを手で用いて射精ができた場合は、マスターベーション用グッズを固定して腰の動きで射精する練習をします。ここで射精ができるようになれば、多くの場合は腟内で射精ができると考えられます。マスターベーション用グッズを固定する道具や固定式のものなど、いろいろなものが販売されています。

薬による治療

勃起や射精を補助する薬があります。

ED治療薬

EDによってそもそも挿入できなかったり中折れしてしまったりすることが射精障害の原因となっている場合は、ED治療薬が非常に有効です。以下のような人は有効です。

  • 昔は射精できていたのに、徐々にEDとなり、射精できなくなってきた人
  • 不妊治療で、タイミング法の際にEDとなり、射精できなくなった人

漢方薬

勃起や射精を補助することができる漢方薬があります。しかし、薬だけで射精障害を治すことはできません。必ず、上記のようなリハビリテーションは必要です。

パートナーの妊娠を希望される場合

さきほど、「射精にこだわらない」と説明しましたが、子供が欲しい場合は、腟内での射精が必要となります。しかし、射精障害の治療は長期に及ぶ可能性もあるため、子供をご希望される場合にもあえて「射精にこだわらない」ことをお勧めしています。パートナーの妊娠を希望される場合は、「射精」と「不妊」の治療を分けて考える必要があります。

シリンジ法(スポイト法)

マスターベーションで採取した精液を、腟内にシリンジ(スポイト)を用いて注入する方法です。シリンジ法は安価、簡易で非常に有効な方法で、腟内射精と同等の妊娠率が期待できます。

精液検査

自然妊娠が期待できるかどうかは、精液を調べることで診断が可能です。精液検査を受けたことのない人は、一度は検査を受けてみることをお勧めします。

不妊治療

1年以上妊娠ができない場合は、不妊治療(生殖補助医療)を取り入れることをお勧めします。

治療が困難な射精障害

以下のようなパターンは、当院での診察が困難です。ご希望があれば、心理的カウンセリングを行うことができる当院以外の施設をご紹介いたします。

性欲障害

性欲が低下した状態を治療することは困難です。セックスレスの場合は、カップルでのカウンセリングが必要となる場合がありますので、ご希望があれば心理的カウンセリングができる施設を紹介いたします。

感覚障害

「射精しても気持ちよくない」といった状態を治療することも困難です。

過去は射精できていたが、原因なく徐々に射精できなくなった場合

加齢など、根本的に治療不可能な原因がある場合は、改善が難しい場合があります。

抗うつ薬を内服している場合

抗うつ薬は、早漏の治療薬として使われることがあることが示すように、射精を遅らせる作用があります。

小堀善友

重度の遅漏(腟内射精障害)に対しては、上記の方法が有効であり、遅漏に悩む皆様にトライしていただくことをお勧めいたします。ただし、これ以上の方法がないのが現状です。この方法を試していただき、薬の処方をご希望される人は、当院を受診してください。また、この方法を試しても射精ができない場合は、腟内射精を求めすぎずに、セックスを楽しむことをお勧めしています。当院へ来院されても射精が必ずできるようになる治療ができるわけではないので、ご理解ください。

プライベートケアクリニック東京 東京院 院長

小堀善友

当クリニックの特徴

日本性科学会認定セックスセラピスト

セックスカウンセリング経験豊富な日本性科学会認定セックスセラピストが、射精ができるようになるコツを教えます。

日本性科学会認定セックスセラピスト

行動療法や個別のカウンセリングもできます。まずはオンラインでもOK

忙しくて受診する時間がとれない、という場合でも、オンライン診療ならご自宅で受診することもできます。まずはお気軽にご相談ください。

まずはオンラインでも

プライバシーに配慮したクリニック

待合室は全席個別ブースですので、他の患者様の目も気になりません。また、座席同士は十分な距離を設けており、患者様同士の接触は無く、新型コロナ対策も万全です。

診察室の音漏れを抑えるサウンドマスキングシステム

診察室の会話が待合室に漏れるのを防ぐサウンドマスキングシステムを導入しています。
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